
2024年11月2日
あれから一年が経ちました。
あの結婚式の一日を、お二人のことを、
ここにどう書き綴ろうかと考えながら
もう1週間くらいが過ぎました。
結婚式までのお二人との道のりや
結婚式前日、そして迎えた結婚式の日、
全ての瞬間の景色が昨日のことのように
脳裏に浮かびます。
初めてお話をした日。
オンライン越しでご挨拶をしている時から
可愛い笑顔で小さく手を叩き、
すでに喜んでくださっていた事を
今でも忘れられません。
CASOを見つけて一目惚れをして、
その10分後にはご連絡を下ったと言い、
何も迷うことなく、お二人の夢をCASOに
託してくれて、一緒に過ごした1年間。
まっすぐで、想いがとても熱く、
とっても可愛いのに男前で、
芯がしっかりとしているあす茄さん。
そのお隣で、いつも本当に穏やかで優しく、
お名前漢字の通り、広く大きな海のように
全てを包み込んでくれる海(おおき)さん。
出逢った瞬間から
お二人の人柄に癒されて過ごした
かけがえのない日々でした。
冬から始まり、春夏秋と四季をめぐり、
数え切れないほどのお話を交わしながら
迎えた当日。
そこには、お二人の幸せを
心底願う方々がいて、
その中にいるお二人が本当に幸せそうで、
楽しそうに思いっきり笑って、泣いて。
そんな風にゲストの皆様と過ごす
お二人の姿を見ることができて
本当に幸せでした。
私たちスタッフはいつも
お二人の思い描く一日になれば良いなと
願いながら当日を迎えます。
そして迎えた当日、
お二人が見ている景色が
想像以上であれば嬉しいと心底願っています。
その答え合わせは、
この日の全てが物語ってくれていました。
糸 と名付けられたお二人の結婚式。


細く儚くも、長く長く紡いでゆける糸
束ねればとても強くなる糸
糸のように 皆さんとの繋がりが
二人を心強くしてくれた
そんな皆さんとの絆やつながりを
これからも大切に抱きしめて
歩んでいきたい
そんな想いが込められた
お二人のウェディングコンセプト
「糸」
そのコンセプトの名の通り、
当日は会場の至る所に糸が
散りばめられていました。


お二人の結婚式の大きな見どころの一つは
コンセプトを元にデザインされた
ペーパーアイテムの数々。
CASOのロゴ、他すべてのデザインを
手掛けてくれている紙事の渡邊さんの
つくり出すものに一目惚れされて、
SAVE THE DATEからはじまり
当日のアイテムの全てを託されました。
結婚式のご準備期間の約1年間、
お二人の想いを紙の上で形にしてくれた
紙事の渡邊さんとお二人との共同作業
といっても過言ではないような
結婚式だったと思います。
一つ一つ出来上がっていく過程を、
何よりも楽しそうに本当に嬉しそうに
されていた二人の様子が今でも目に浮かびます。
ペーパーアイテムやデザインするものに
どれほどの力を入れられたかは、
ふたりの結婚式を覗けば一目瞭然。
お二人の結婚式は、紙やデザインで表現された、
正にCASOWEDDINGがコンセプトとする
” 結婚式という名の作品 ” のような一日でした。



もう一つのこだわりは、なんといっても
フローリスト野尻さんと何度となく打合せを重ね、
出来上がったお二人ならではの空間装飾。
セレモニースペースには、
海さんの地元のお祭りで欠かすことのできない
「提灯」をメインに使用した和の装飾が、
今まで見たことのない新鮮で斬新な空間となり、
本当にお二人ならでは挙式会場が完成しました。
和装で執り行われた結婚式、
本来は少し厳かに執り行われる
イメージがあるかもしれません。
けれどお二人の結婚式は、
それはそれはユーモアたっぷりの笑いあり、
とても和やかで賑やかなものになりました。
お二人の結婚の証人の証として、
受付でゲストの皆様全員に
糸を紡いでいただきました。
その長く結ばれた糸を使って、
完成させる結婚証明書。
スムーズにいくはずが、
なんとも難しかったようで(笑)
ふたりが手こずりながらクルクル巻いている
その様子を、皆さんどんどん前までやって来て
パシャパシャと写真を撮ったり、応援したり。
神社や教会など、神聖な場ではなかなか自由に
ゲストが動き回ることはできません。
きっとどんな結婚式でもあまり見る事の出来ない
本当に自由で自然体の結婚式。
こんな風に、挙式であっても皆さんと近い距離感で、
自由にふたりらしい結婚式となって進んでいく瞬間が
CASOの結婚式らしいなと、私たちスタッフは
嬉しい出来事でもありました。
これこそ、お二人の人柄とゲストの皆様で
創り上げた結婚式の瞬間だなぁと
感じるひとときでした。

お二人の結婚式は見どころがあり過ぎて
どこからどこまで綴れば良いものか、
こうして振り返りながら改めて
本当に盛り沢山の、パワー全開の
一日だったなぁとつくづく感じます。

更に、この日のハイライトとも言える、
とっても楽しみにされていた演出の一つ。
それは、披露宴が始まるまでの待ち時間に、
紙事さんがゲストの皆様お一人お一人の席を回って
お名前をテーブルクロスに書いてゆく、
インスタレーション。
皆様に待ち時間を退屈しないように
何か楽しんで貰える事はないかと考え、
ちょうどお二人の強い希望で
紙事さんに結婚式当日に会場に来てもらって
どんなことでも何かインスタレーション的な
演出をして貰いたい ! と話していたことから、
出てきたアイデアがこちら。



待合時間のその光景は、
今まで見たことのないくらいの盛り上がりで、
ご自身の名前を描いてもらうその瞬間を
動画で残されたり、次は私だ僕だとカメラを手に
待ち構えとても楽しそうにされている様子を
見ることができて、とても嬉しかったです。
ゲストのテーブルにはペーパークロスを敷き、
直接一人一人の目の前でお名前を描き、
更にはコンセプトの「糸」にちなんで、
全員のお名前が繋がるように線をひきながら。
更にはゲストの皆さんにもお二人に
思い思いのメッセージを残してもらえるようにと、
各テーブルに筆を置き、自由に落書きをしてもらいました。
披露宴が結んだ後、会場全体に残った
テーブルクロスがあんなにも素敵なものと
なっている景色は、私たちスタッフにとっても
初めての経験でした。本当に圧巻でした。

とてもファッショナブルなお二人にとって
結婚式の拘りの中で欠かせなかったものが
言うまでもなく衣装でした。
海さんは、ご準備が始まりまだ間もない頃から、
1着目の衣装はこれに決めましたと、
嬉しそうに話してくれていたことを思い出します。
そして、あす茄さんのドレスは、
CASOの花嫁様だけが叶えられる
専属のデザイナーによるオーダーメイド
ドレスを着用されました。
ドレスのデザインもまた、
ウェディングコンセプトである糸をテーマに、
多数の糸が施された世界でたった一つの
ウェディングドレスとなりました。
お二人の装いが本当に素敵で、
入場前の裏側ではスタッフによる撮影会が
永遠と続くかのように、楽しいひとときが
流れていました。
その後のご披露宴がどれほど楽しくて
温かい時間だったかは、言うまでもありません。
本当に愛の溢れる一日でした。
まだまだある、ハイライト。
パーティー後半は、
海さんのやってみたいことリストの一つ、
「結婚式で人生初の坊主にする」を
叶えられました。
初めてと言うことで、
ご本人も、新婦あす茄さんも、
誰も想像もすることができなかった
坊主頭に一か八かでのチャレンジとなり、
ゲストの皆さんもそれはそれは驚かれた
お色直しの入場のお時間がありました。

ゆっくり、本当にゆっくりと過ごされた
お二人のウェディングパーティー。
後半はお二人でお茶を入れて
振る舞うお時間があったり、
お一人お一人とゆっくりとお話しする
時間にしたいとご希望されて
過ごしたフリータイム。
とても愛しい時間の流れる一日でした。
お二人と過ごした約1年間。
お二人の出会いから今日まで、
お仕事のことやご家族のこと、ご友人のこと、
大切な方々のこと、本当に数多くのお話を
沢山聞かせてもらい、お二人を知ることが
できた大切な期間でもありました。
1ヶ月に一度のお打合せでお会いできた日々。
会える日がいつも本当に楽しみで、
毎回お二人に癒されながら過ごした
あの時間が宝物のような思い出です。
あの場に集まられた皆様と同じように、
本当にずっとずっと幸せでいてほしい、
誰よりも幸せになって欲しいと
願わずにいられない、あす茄さんと海さん。
結婚式が全て結んで、
CASOをご出発されるまで、
ゆっくりとお話しするお時間がありました。
少し想像はしていたけれど、
目が合うだけで何度も何度も涙を流して
これまでのこと、今日のこと、
たくさんの想いを伝えてくれたあす茄さんが
本当に本当に可愛くて、またその様子を
微笑ましそうに見守っている海さんが
いつも通りで、その光景を毎月見ることも
これからは無くなるのかと思うと、
本当に名残惜しい気持ちでいっぱいでした。
素晴らしい景色を見させてくださった
お二人の結婚式。
人としても尊敬すべきところが
いっぱいのお二人との出会いは、
私たちにとっても本当に幸運でした。
人に対する気遣いとか、
毎回のメール一つとってもその温かさとか、
お二人のようにいつでも相手が
幸せになれるような言葉をかけられる
そんな人でありたいと、思います。
二人を思い浮かべるだけで、心が癒される。
そんなお二人の美しい結婚式の一日でした。

ご結婚式から丸一年。
また更にこれからのお二人の人生が
明るく幸せな毎日でありますように。
細く長く、いつまでも私たちとのご縁も
ずっとずっと続くことを心から願っています。
photo TAKU YAMAMOTO




