
青葉が香る、穏やかで心地よい初夏の日。
賑やかで、優しくて、
そこにいるすべての人の心があたたかくなるような、
愛に溢れた一日となったおふたりの結婚式。
「人と違ったことがしたい」
「形式ばった結婚式はいらない」
これまで関わってくださった
皆さまと過ごす時間を大切にしたい。
そんな想いを胸に、
「自分たちらしさ」を何より大切にしながら、
ゲストの皆さまが笑顔になれるような、
” 最高で楽しい同窓会 ” のような一日を目指して
約一年の準備期間を経て、この日を迎えられました。

ウェディングコンセプトは ポプリ
新婦・真夢さんが愛用していた香水の香り。
それはやがて新郎・大貴さんも虜となり、
おふたりのお気に入りに。
「ポプリ」とは、さまざまな草花や実を
混ぜてつくられるもの。
もともと「ごった煮」という意味があるこの言葉には、
‘ 見合わないように見えるもの同士でも、
混ざり合うことで素晴らしいものが生まれる ‘
そんな想いが込められています。
性格も、好きなことも、休日の過ごし方も真逆なふたり。
けれど一緒になることで、きっと素敵な夫婦になれる。
そんな未来への願いを、この言葉に託されました。
香りには、記憶や感情を鮮やかに蘇らせる力があります。
だからこそこの日は、
「香り」にまつわる演出と贈り物でおもてなし。
一人ひとりを想いながら選んだお香。
特別にセレクトしたコーヒー。
ハーブのナフキンフラワーに、
お気に入りの香りのハンドソープ。
香りが記憶として残るよう願いを込めて選んだギフトに、
ゲストの皆さまも笑顔を見せてくださいました。

CASO WEDDINGのご結婚式は、
一日完全貸切の空間です。
その時間の過ごし方は、おふたり次第。
まず私たちは、「この一日をどう過ごしたいか」
を丁寧に伺うことから始めます。
中でもおすすめしているのが、
” ふたりきりで過ごす時間 ” 。
賑やかな時間も素敵ですが、
誰もいない静かな会場で過ごす時間は、
とても特別で愛おしいものです。
この日、おふたりはファーストミートを選ばれました。
鎌倉まで探しに行かれ、
一目惚れされたウエディングドレス。
お気に入りのドレスを纏い、ウキウキの可愛い真夢さん。
その姿を楽しみに、少し緊張しながら待つ大貴さん。
対面の瞬間、大貴さんの目には涙が浮かび、
思わず真夢さんも涙ぐまれて、
その場にいた私たちスタッフも
優しい気持ちに包まれた、心あたたまる時間でした。



「ここから眺めることが夢だったんです。
とうとう自分の番がやってきたんだな。」
と、とても嬉しそうな顔でお話ししてくれました。
そんな瞬間に立ち会えたことをとても幸せに思います。

家族と、仲間と、心に残る演出を
結婚の証として用意されたのは、プランターアート。
幸せを呼ぶといわれるオリーブの木に、
ゲストの皆さまが一人ずつペイント。
そして挙式の中でおふたりも加え、
世界にたったひとつだけのプランターが完成しました。
このオリーブの木は、
今でもご自宅で元気に育っているそうです。

ふんだんにスモークツリーが使用された、
この日の会場装飾。
やわらかく包み込むようなその雰囲気を、
大貴さんもとても気に入ってくださり
ディスプレイ用に置かれていた
1本のスモークツリーを見つけた瞬間、
「入場のときにこれ持って入ってもいいですか?! 」
と直前に閃いたアイデアで、
入場後の会場も大盛り上がりでした。



この日のもうひとつのビッグイベント。
それは、真夢さんの「お色直しでのヘアカット」。
「結婚式で髪を切るのが夢だった」
その夢を叶えるため、
伸びづらい髪を必死に伸ばし準備を重ねた日々。
迎えたお色直しの時、
潔くバッサリとカットされた姿を
まずは大貴さんにお披露目をされました。
「可愛い!」と喜ぶ表情に私たちスタッフも
ほっこり幸せを分け与えてもらえた、
そんな瞬間でした。


そして大貴さんにも叶えたい夢が。
それは、職場のバリスタ仲間に
コーヒーを淹れてもらい、
ゲストの皆さまにデザートとの
ペアリングを楽しんでもらうこと。
mahorobaさんによる特製デザートプレートに合わせ、
豆のセレクトにもとことんこだわられました。
プロフェッショナルな4名のバリスタたちは、
その場でコーヒーを淹れる実演を行い、
ゲストに向けて普段聞けないような
” 美味しく淹れるコツ ” もご紹介。
会場中には香ばしい香りが広がり、
まるでカフェのような、
リラックスした時間が流れました。

結婚式という“ふたりでつくった最高の一日”
「ふたりで何かを成し遂げることなんて、もうないと思う」
と笑って話してくださったおふたり。
この一年間、何度も話し合い、悩み、考え、
選び抜いてきたその時間こそが、
きっとこれからの支えになるはずです。
初めてCASOに足を運んでくださった日のことを
とても鮮明に覚えています。
とにかく大貴さんがとても気に入ってくださり、
ここでの結婚式を思い浮かべて、
ワクワクしかない!! と少し興奮気味に
たくさん想いを語ってくださったことが
とても懐かしく思い出されます。
そのお隣で、穏やかに、そして冷静に
ゆっくりと会場を見渡られていた真夢さん。
そんなお二人のバランスが抜群でした。
これまでの歴代の新郎新婦の皆さんが
創り上げてきた結婚式をみては、
自分たちにできるだろうか、
自分たちにもこんなに素敵な結婚式が
叶えられるだろうか?と少し不安だったとも
お話ししてくださいました。
迎えた結婚式当日の朝。
会場を見渡しながら、
「 皆さんの結婚式にものすごく憧れていたけれど、
僕たちの会場、最高ですよね!!」
と、嬉しそうに伝えてくださったあの瞬間が、
いつまで経っても忘れられません。
それが私たちスタッフにとって、
何よりもの、嬉しい言葉でした。

優しくて、あたたかくて、ユーモアたっぷりのおふたり。
これからも、仲の良いご家族や大勢の仲間の皆さまと共に
笑顔あふれる毎日を歩まれますよう、心より願っています。
photo Yoshiki Maruo




